
通関士は認知度の低い資格ですが、貿易に関わる唯一の国家資格で専門知識を求められます。自給率の低い日本では貿易が生活基盤を支えており必要不可欠な職種です。清水港の特徴的な輸入貨物である冷凍マグロを例に挙げ、通関士の業務をご紹介します。
外国産のマグロが多く販売されています。どの様に皆さん届けられるのでしょうか。そして、通関士はどこで関わっているのでしょう。
①公海(どの国にも属さない海)で漁船がマグロを漁獲し、すぐに冷凍保存します。
原産国は、漁獲した漁船が属している国になります。
例えば、中国漁船だと中国産・日本漁船だと日本産となるルールです。
原産国が異なっても、マグロそのものに違いはありません。
②外国産のマグロが日本に到着し、港で荷揚げ後に超低温倉庫に保管されます。
③日本国内へ引取る前に、税関より輸入許可を受ける必要があります。
許可を受ける為に必要な提出書類を作成・申告する事が通関士の主な業務です。
魚種(学名)・加工状況(形状・熱の加えられ方等)・保存状況(冷凍・冷蔵等)等を判断し、統計番号・輸入関税率を決定します。
価格根拠の書類、ライセンスや食品用として問題ない事を証明する書類等を提出し、必要な審査・検査を経て納税し許可となります。
④倉庫から全国へ 許可後に切り身等に加工され、ようやく皆さんの口に入るのです。